一時払い終身保険で相続対策|商品の種類や仕組みと注意点

相続対策として紹介されることが多い一時払い終身保険ですが、具体的な活用方法を知らないという方もいらっしゃると思います。ここでは一時払い終身保険を使った相続対策について詳しく紹介していきます。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

生命保険を活用して相続対策をする際、一番有効な手段として紹介されることが多い一時払い終身保険ですが、具体的な活用方法を知らないという方もいらっしゃるかと思います。

本記事では、一時払い終身保険を使った相続対策について詳しくご紹介していきますので、相続対策をお考えであればぜひ読み進めてみてください。

1.一時払い終身保険とは

一時払い終身保険について説明します。

1-1.一時払い終身保険の仕組み

一時払い終身保険は、一括で保険料を支払う終身保険(保障は一生涯)です。

保険料を一括で支払うことで、月払いや年払いに比べて保険料を安く抑えることができ、支払った保険料を上回る死亡保険金が受け取れます。

1-2.一時払い終身保険の特徴

契約から所定の期間を経過した場合、解約返戻金は一括で支払った保険料を上回ります。

また、高齢(年齢90歳まで加入できる商品もある)でも加入でき、告知もとても簡単(無告知や職業告知など)で加入しやすいという特徴があります。

2.一時払い終身保険が相続対策になる理由

一時払い終身保険が相続対策に有効である理由を説明します。

2-1.相続財産を減らすことが出来る

生命保険に加入した時点で、一括で支払った保険料の分財産が減るので、課税対象となる相続財産を圧縮することが出来ます。

2-2非課税枠が活用できる

生命保険の死亡保険金には「500万円×法廷相続人の数」の非課税枠というものが設けられている為、非課税枠内の死亡保険金であれば相続税の対象外となります。

法定相続人が2人なら1,000万円、3人なら1,500万円までは、死亡保険金で受け取れば相続税がかかりませんので節税出来ます。

2-3.相続税の納税資金の準備が出来る

相続税には10ヵ月という納税期限がある為、期限までに納税資金を用意するのに苦労することがありますが、生命保険の死亡保険金であれば、手続きから約1週間程度で受け取ることができるので、すぐに納税資金の準備が出来ます。

2-4.スムーズな遺産分割が可能

遺産が現金や不動産などの場合すぐに分割できないので、相続人が複数いた場合には親族同士で権利を巡って争いが起きてしまうケースが多々あります。

しかし、生命保険の死亡保険金は受取人固有の財産である為、遺産分割協議の対象外となりますので、特定の相続人に財産を残すことが可能です。

3.一時払い終身保険を活用する際の注意点

一時払い終身保険を相続対策に活用する際の注意点について説明します。

3-1.早期解約をすると損をしてしまう

早期に解約をした場合、支払った保険料より少ない解約返戻金となり損をしてしまうことがあります。生活費以外のほとんどを保険料にあててしまうと、予期せぬ出費が発生した際に解約せざるを得ない可能性が出てきてしまいますので、一時払い終身保険への加入は必ず余裕のある資金で行うようにしましょう。

3-2.保険会社が破綻するリスク

万が一保険会社が破綻した場合でも、保険契約は消滅するわけではなく、破綻した保険会社を救済する保険会社や契約を引き継ぐ承継保険会社によって継続されますが、責任準備金の90%程度しか保障されません。

2社以上の保険会社で加入するなどのリスクヘッジ策をとっておくことをおすすめします。

4.一時払い終身保険の種類

一時払い終身保険にはいくつかの種類がありますので、その種類と特徴を紹介します。

4-1.一時払い定額終身保険

最もポピュラーな一時払い終身保険(円建て)です。

一括で預かった保険料を保険会社が運用するのですが、9割以上を日本の国債で運用している為、国債の利率の影響を受け、現在は低い利率となっています。

また、保険料の運用成績に関わらず、死亡保険金の金額は契約時のまま変わらずに一定です。

4-2. 一時払い外貨(米ドル、豪ドル)建て終身保険

外貨の一時払い終身保険の場合は、一括で払った保険料を外貨の国債で運用しますので、円よりも高い利率で運用することになります。

死亡保険金は契約時から外貨ベースで元本保証されますが、為替リスクがあります。

4-3. 一時払い積立利率変動型終身保険

市場の金利を元に定期的に積立利率を見直して、死亡保険金や解約返戻金が変動するタイプの一時払い終身保険です。

積立利率には最低保証があり、死亡保険金や解約返戻金にも最低保証があります。

また、保険料は通常の一時払い定額終身保険に比べて割高で、最低保証も一時払い定額終身保険よりも低く設定されている為、日本の景気が上向きにならないと効果が期待できない商品と言えます。

4-4. 一時払い変額終身保険

一括で預かった保険料から初期手数料を差し引いた金額を定額部分(債券で運用する部分)と変額部分(投資信託で運用する部分)に分けて運用し、運用成果が死亡保険金や解約返戻金に反映するタイプの商品です。

解約返戻金には最低保証がないですが、死亡保険金は、契約時の死亡保険金額が最低保証されます。

5.まとめ

一時払い終身保険が相続対策として有効な理由について説明してきました。

相続対策として保険加入を考えた場合、一時払い終身保険は加入条件も緩く高齢者が加入しやすい商品です。

また、非課税枠や相続財産の圧縮、遺産分割など相続時に役立つ機能を多く持った商品ですので、相続対策にお悩みのシニアの方にとっては活用の余地は大いにあると思います。

将来発生するであろうおおまかな相続税の計算や、近い将来必要になる資金は確保できているのか、経済的な余裕は十分にあるのかなどの点を確認する必要はありますが、相続対策に適したとてもメリットのある保険商品だと思いますので、この記事を参考に検討してみてください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket